映画『国宝』(2025)は、原作者・吉田修一さんの同名小説を、映画『悪人』『怒り』の李相日(イ・サンイル)監督が実写化した注目作です。ネタバレを避けて、ポイントを以下にご紹介します。
🎬 あらすじ・世界観(ネタバレなし)
- 舞台:歌舞伎の名門一座。任侠の家に生まれた青年・喜久雄(吉沢亮)が、歌舞伎界に引き取られ、女形として修行を積む。
- 幼馴染でライバルでもある御曹司・俊介(横浜流星)との葛藤と切磋琢磨や、彼らを取り巻く「血筋」と「才能」のドラマが重厚に描かれます。
🌟 見どころ
- 圧倒的な歌舞伎シーン
代表的な演目(『曽根崎心中』『鷺娘』など)を美しく再現し、劇場で「本物の歌舞伎」を観ているような没入感があります。 - 主演2人の演技
吉沢亮と横浜流星が男の美しさ・強さ・もろさを熱演。特に、女形の繊細さを表現する演技に魂を宿しています。 - 音楽と映像美
King Gnu井口理さんによる主題歌「Luminance」が、時代と感情を彩る力強さをもたらします。
⏱ 上映時間と見事な演出
- **上映時間は約175分(3時間弱)**ですが、歌舞伎という芸術の根源に迫る映像体験が心を惹きつけ、退屈は感じさせません。
🎭 テーマ
- “血”と“芸”の相克が物語の大きな軸となります。血筋に縛られる俊介と、芸に取り憑かれる喜久雄。それぞれが持つ苦悩と賭けが描かれ、壮絶なドラマを生み出しています。
- “芸の呪縛”:芸を選んだ主人公がどこまで突き進むか、その結果何を失い、何を掴むのかが胸を打ちます。
✅ 総合評価(ネタバレなし)
- 歌舞伎を知らない人でも楽しめるエンターテイメント性と、役者の“芸”を映像化する際の真摯さ。
- 「人間ドラマ」「才能の光と影」「父と息子、師弟の関係」など、幅広いテーマがしっかりと描かれており、「100年に1本の傑作」として高く評価されています。
👀 どんな人におすすめ?
- 歌舞伎や日本文化に興味がある方
- 人間の葛藤や心理の深層を描いた重厚なドラマが好きな方
- 吉沢亮、横浜流星、田中泯、渡辺謙、高畑充希ら豪華キャストの演技に注目したい方
映画館の大きなスクリーンでこそ体感できる“歌舞伎の響き”と“人間ドラマの重み”。その美しさ、力強さ、そして哀しみを味わうためのおすすめ作品です。
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